スローモーション永遠に続く一秒

スローモーションは通常より高いフレームレートで撮影し、それを標準速度で再生する手法。画面上の動きが遅くなり、時間が引き延ばされたように感じられる。普段なら流れて消えてしまう一瞬に、観客はじっくりと入り込むことができる。

別名スロモオーバークランクハイフレームレート撮影

デモクリップ、4秒。このページのプロンプトからSeedance 2.0 Miniでレンダリング。

時間とモーション

スクリーン上で効く理由

スローモーションは観客にこう伝える。この瞬間は他より重要だ、と。努力を高貴に見せ、暴力に重みを与え、喜びを永遠のものにし、落下を見るに堪えないほどのものにする。勝利、喪失、衝撃、美、そして災厄の凍りついた数秒に使われる。また、水面に落ちる一滴や、人混みの中で交わされる一瞬の視線のように、肉眼では捉えられないものを見せる力もある。物語がある一瞬に向けて積み上げられてきたときこそ、この技法が効く。キック、衝突、初めて目が合う瞬間、解放の瞬間。使いすぎればその力は失われる。一度か二度に絞れば、その映画を決定づける瞬間になる。

ショットリストの一行

サイズ
ミディアムショットからフルショット
アングル
ローアングル
movement
固定、または並走するゆっくりとしたトラック
レンズ
50mmから85mm
尺
画面上で4秒から8秒

感情的なスローモーションなら60から120fpsで撮影する。衝撃を見せる場合はさらに高いフレームレートにする。フレームレートを倍にするごとに露出は1段分不利になるため、照明を増やすこと。

脚本

脚本上での書き方

SLOW MOTIONは脚本内で認められている数少ないカメラ効果のひとつだ。なぜならそれはシーンが時間の中でどう展開するかを変えるから。使うのは脚本全体で一度か二度、本当に必要な瞬間だけに絞ること。「SLOW MOTION」または「IN SLOW MOTION」を短い行、あるいは大文字でト書きに書き、その間に起きることを描写し、戻る箇所は「BACK TO NORMAL SPEED」または新しいト書きの行で示す。フレームレートの指定はshot listに書く。

EXT. ダートのサッカーピッチ:チアロワ:夕暮れ

近隣の住民が全員サイドラインに集まっている。ヤギ、バイク、塀の上に座る子供たち。

AWA DIOP(13歳、ピッチにいる唯一の女の子)がボールをペナルティスポットに置き、後ろに下がる。

SLOW MOTION

彼女が走り出す。一歩ごとに埃が舞い上がる。ゴールキーパーが逆方向に体を投げる。塀の上にいる祖母が、両手で口を覆いながら立ち上がる。

BACK TO NORMAL SPEED

ネットが揺れる。観客がピッチに雪崩れ込む。

絵コンテ

絵コンテでの見せ方

動きの重要な位置を示す2、3枚のパネルを描く。走り出す瞬間、衝突の瞬間、反応の瞬間などだ。動きが引き延ばされていることを示すため、間に細かい中間線を多く入れる。コーナーにフレームレートを記す。例えば120fpsのように。再生速度も併記する。パネルの下にタイムラインバーを引き、スローモーションが始まる位置と終わる位置、そして画面上での持続時間を示す。

組み合わせると効く技法

エクストリーム・クローズアップ
エクストリーム・クローズアップ

スローモーションは通常速度では見えない細部を見せる。引き延ばされた瞬間の中で、足、目、汗の一滴を大写しにすると、観客はその瞬間の物理的な重みを実感する。

フリーズフレーム
フリーズフレーム

スローモーションの瞬間をフリーズフレームで終わらせると、時間が完全に止まる。この二つを組み合わせると一瞬を極限まで引き延ばせる。クライマックス、死、エンディングに有効。

参考作品

この技法が使われている作品

  • 炎のランナー (1981)

    海岸で練習するランナーたちがスローモーションで撮られ、ただの朝の練習が抒情的で伝説的とも言える人間の努力のイメージに変わる。

  • 300(スリーハンドレッド) (2006)

    戦闘場面は衝撃の瞬間だけ精密にスローダウンし、一撃一撃を切り離すことで、それぞれの打撃に最大の視覚的重みを与えている。

ScreenWeaver

ScreenWeaverで設定する

脚本の必要な箇所にSLOW MOTIONと書き込めば、ScreenWeaverが自動でシーンをショットに分解し、スローになる瞬間を独立したショットとして扱う。そのショットを開き、フレーミング、アングル、動きを設定し、画面上での持続時間を指定する。フレームレートはノートに書き込める。キャラクターとロケーションはショットからショットへ引き継がれ、AIプレビジュアライゼーションでその一瞬がどれくらいの長さであるべきかを体感できる。

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このクリップのプロンプト

これはページ上部のクリップをレンダリングした、そのままのプロンプトだ。カメラと光の記述は残し、主体と場所だけを変えればいい。

Slow motion: a lone hiker in a weatherproof jacket strides through a misty pine forest, one foot lifting off a bed of wet ferns as a fine spray of water droplets hangs suspended around the ankle. The camera tracks alongside at eye level with a 50mm lens, moving at the same slowed pace as the subject, roughly one-fifth of real time. Mist drifts faintly in the background at normal speed, jacket fabric and loose hair ripple gently, and soft overcast light stays even and diffused throughout the shot. No text.

よくある間違い

  1. 01

    スローモーションの乱用

    すべてのアクションシーンをスローにすると、観客はもう何も感じなくなる。物語が積み上げてきた、その一つか二つの瞬間のためだけに残しておくこと。

  2. 02

    動きのない場面をスローにする

    動きの少ないシーンをスローダウンしても、単に間延びして見えるだけだ。スローモーションには動きが必要。髪、布、水、埃、動く身体。

  3. 03

    光量不足

    ハイフレームレートは大量の光を必要とする。露出不足のスローモーションはノイズが出て、映像が濁って見える。照明は標準速度ではなく、フレームレートに合わせて計画すること。

脚本家からよくある質問

脚本でスローモーションはどう書くか。
SLOW MOTIONを短い行、または大文字でト書きに書き、その間の動きを描写し、通常速度への戻りを明示する。これは脚本上で認められた慣習だが、脚本全体で一度か二度、本当に重要な瞬間だけに使うこと。
スローモーションにはどのフレームレートを使うべきか。
穏やかで感情的なスローダウンには48から60fpsで撮影し24fpsで再生する。強いスローモーションには96から120fps。衝撃、水しぶき、爆発には数百フレーム/秒が必要になる場合もある。アクションの速さと出したい感情で選ぶこと。
スローモーションはポスプロで作れるか。
ソフトウェアによるフレーム補間は可能だが、髪、水、群衆といった複雑な動きにはアーティファクトが出やすい。軽いスローダウンには使えるが、本格的なスローモーションが必要なら高フレームレートで撮影すること。
スローモーションには音響設計が必要か。
大いに必要だ。実際の音をそのまま遅く再生してもほとんど使えない。多くの映画では環境音を落とし、心臓の音や息づかいのような一つの音だけを残す、あるいは音楽にその瞬間を託す。編集と合わせて音の計画を立てること。