トラッキングショット人物とともにその世界を移動する
トラッキングショットは、歩く、走る、乗り物に乗る人物と一定の距離を保ちながら、カメラが空間を移動していくショットだ。観客は人物とともに移動し、その世界がリアルタイムで展開していくのを見る。
別名移動撮影トラベリングショット追い撮り
カメラワーク
スクリーン上で効く理由
旅の芝居に向くショットだ。塹壕、工場、市場、病棟を人物と一緒に移動すれば、観客はカットを挟まずに、人物と同じ速度でその場所を吸収していく。没入感と勢いが生まれ、短い距離を歩くだけの場面でも通過儀礼のように見せられる。到着、出発、行動前の緊張、世界の質感を伝えるのに向いている。通る道筋そのものに意味があり、人物がすれ違うものが彼らの生活や立場や、この先の危険を語る時にこそ使う価値がある。
ショットリストの一行
- サイズ
- ミディアムショットまたはフルショット
- アングル
- アイレベル
- movement
- 人物の横、前、または後ろからのトラッキング
- レンズ
- 24mmから40mm
- 尺
- 10秒から60秒
本番前に俳優とカメラチームで経路全体を一緒に歩き、背景で起こる出来事のタイミングを一つずつ決めておく。
脚本
脚本上での書き方
スペック原稿に「カメラは追う」とは書かない。人物の動きと、すれ違うものを、出会う順番どおりに描写する。シーンの区切りを入れずに続く一つのアクション段落は、それだけで途切れない移動を暗示する。意味のある旅にだけ使い、ドアから椅子までのただの移動には使わない。監督として動く時は、ショットリストに経路、人物との距離、使用機材を明記する。
EXT. ハンボック通り、ハノイ旧市街 - 夕方
チャン・ティ・マイ(19歳、配達員のジャケット、猫耳ヘルメット)がラッシュの中をスクーターで縫うように走る。
フォーの屋台。頭にマットレスを乗せて運ぶ男。歩道でトランプをする老婆たち。
観光客に二度、犬に一度クラクションを鳴らす。
ハンドルの上で携帯が震える:客待ち 14分。
にやりと笑い、対向車線を突っ切る。
絵コンテ
絵コンテでの見せ方
俯瞰の地図を描き、人物の経路を実線、カメラの経路を並行する点線で表し、矢印を入れる。人物がすれ違う重要な要素に番号を振る。経路上の要所に小さなフレームサムネイルを三、四枚加える。人物との距離、使用機材(ドリー、ジンバル、車両)、総尺を記す。
組み合わせると効く技法

トラッキングの前に置くエスタブリッシングショットは場所全体を見せる。カメラが人物とともにそこを移動していく時、観客はどこへ向かっているのか、周囲に何があるのかをすでに知っている。

トラッキングショットはカットを入れずに続けると長回しになることが多い。両方を一緒に設計すれば、旅そのものが緊張を積み上げていき、カットで解放されることがない。
参考作品
この技法が使われている作品
突撃 (1957)
キューブリックはダックス大佐と一緒に塹壕の端から端まで歩く。同じ距離を保ちながら、疲弊した兵士たちと土嚢が横をすり抜けていく。
シャイニング (1980)
カメラは三輪車に乗るダニーの低い位置を後ろから追い、誰もいないホテルの通路を進む。車輪の音がカーペットと木の床で切り替わる。
グッドフェローズ (1990)
ヘンリーがキャレンを裏口から連れて入り、コパカバーナの通路と厨房を通って前方のテーブルまで導く。一続きの動きで撮られている。
ScreenWeaver
ScreenWeaverで設定する
旅の場面を一続きのアクションとして脚本に書けば、ScreenWeaverが自動でショットに分解する。ショットを開き、フレーミングをミディアムかフルに設定し、アングルをアイレベルに、動きをトラッキングショットに選び、経路をカバーする尺を設定する。人物とロケーションはショットをまたいで引き継がれるので、通りやそこにいる人々の見た目は保たれる。AIプレビジュアライゼーションでペース感を確認する。
無料で書き始めるこのクリップのプロンプト
これはページ上部のクリップをレンダリングした、そのままのプロンプトだ。カメラと光の記述は残し、主体と場所だけを変えればいい。
Tracking shot: a lateral dolly move alongside a skateboarder in a concrete skate park at sunset, camera gliding on smooth tracks at the same speed as the skater, keeping her centered in frame at a constant 3 meter distance while ramps, rails and silhouetted onlookers blur past in the background. Golden light rakes across the concrete, her shadow stretching long beside the wheels. The camera holds a steady eye level height, lens locked at 35mm, no handheld shake, motion smooth and continuous for the full four seconds. No text.
よくある間違い
- 01
何もない経路
何もない空間を移動するだけのトラッキングショットは観客を疲れさせる。世界や人物を語る出来事、エキストラ、ディテールで道筋を満たす。
- 02
距離のぶれ
カメラが人物に近づいたり離れたりすると、ショットが不安定に見える。一定の距離をリハーサルで決め、カメラオペレーター用のマークを使う。
- 03
行き先のないトラッキング
移動は何かにつながるべきだ。出会い、ドア、真相の露見。目的地がないと、旅はただの尺埋めに見える。まず終わりのフレームを決めておく。



