フィッシュアイレンズ世界が歪んで見えるとき
フィッシュアイレンズは極端に広い画角を捉え、直線を曲線に歪ませる。画面は中心が膨らみ、端が丸くたわむ。観客は現実が形を失ったと感じる。ハイになった瞬間でも、パニックでも、悪ふざけでも、悪夢でも。
別名魚眼レンズフィッシュアイショット超広角魚眼
レンズと光学
スクリーン上で効く理由
知覚そのものが主題になるときにフィッシュアイを使う。酩酊、被害妄想、躁状態、コミカルなグロテスクに向いており、スケートや音楽ビデオのエネルギーを生む技法でもある。レンズに押しつけられた顔は膨れ上がり、正気を失って見える。廊下は筒の内側のように曲がる。効果が強烈なだけに、キャラクターの精神が普通の地面から離れているときにこそ使う価値がある。ドラッグを初めて決めた瞬間、人混みでのパニック発作、誰もが腹に一物抱えた宮廷。一度だけ使えば、それは断絶の合図になる。モチーフとして繰り返せば、まっすぐに物を見ることのできないキャラクターの視点そのものになる。
ショットリストの一行
- サイズ
- クローズアップからミディアムショット
- アングル
- ローアングル、被写体にレンズを極端に近づける
- movement
- ハンドヘルドで追う、または被写体にリグ装着
- レンズ
- 8mmから15mmのフィッシュアイ
- 尺
- 2から5秒
被写体から30から60センチほどまで近づいて歪みを出す。画角がこのアングルでは極端に広いため、クルーや照明、自分の足先までフレームに入り込む点に注意する。
脚本
脚本上での書き方
脚本に「フィッシュアイ」とは絶対に書かない。キャラクターが何を知覚しているかを描写する。壁が迫ってくるように見える、顔が近すぎて迫ってくる、床が傾く。カメラの話ではなく、キャラクターの体験として書くこと。もしその歪みが覗き穴や防犯カメラのような、本当に物語世界の視点であるなら、そのオブジェクト自体をアクション行に書く。それ以外のレンズに関する指示はすべて香盤表に回す。
EXT. スケートボウル - 夜
蛍光灯が一つ、ブンブン唸っている。コンクリートのカーブという曲面すべてにグラフィティ。
ティアゴ・レイス(16)がギプスを外して初めてドロップインする。
ボウルが彼の周りにせり上がるように見え、壁が迫り、デッキのリップが空に向かって丸まっていく。
友人たちが縁から叫ぶ。その顔は巨大でありながら、なぜか遠くにも見える。
彼はカービングを決める。笑いすぎてほとんど転びかける。
絵コンテ
絵コンテでの見せ方
フレーム自体を樽型、あるいは丸い枠で描き、シーン内のすべての直線を外側に膨らむ弧に曲げる。レンズに最も近い被写体の部分は他の部分より大きく描く。カメラ距離(例:30センチ)を書き添え、ハンドヘルドやリグの動きを矢印で示す。コマの下に焦点距離を明記し、フレーム端に入り込みそうなものは丸で囲んで注意喚起する。
参考作品
この技法が使われている作品
レクイエム・フォー・ドリーム (2000)
ダーレン・アロノフスキーはフィッシュアイのフレーミングと体に装着したリグを組み合わせ、それぞれの依存症の悪化を、歪んで、窮屈で、キャラクターを追い詰めていくように見せる。
セコンド (1966)
ソール・バスによる冒頭のクローズアップから、ジェームズ・ウォン・ハウが撮った室内シーンまで、フィッシュアイは顔や廊下を歪ませ、不穏で夢のような感覚を生み出す。
女王陛下のお気に入り (2018)
ロビー・ライアンのフィッシュアイによる映像は宮殿の廊下を湾曲した闘技場のように歪ませ、廷臣たちが陰謀を巡らす王室の部屋を、滑稽でありながら危険な空間に変える。
ScreenWeaver
ScreenWeaverで設定する
知覚の変化をアクション行に書き込めば、ScreenWeaverが脚本を自動的にショットへ分解する。世界が歪むショットを開き、フレーミングを近く、アングルを低く、動きをハンドヘルドに設定し、効果が薄まらないよう尺を短く保つ。ショットにフィッシュアイである旨をメモする。キャラクターとロケーションは前後のショットから引き継がれ、AIによるプレビジュアライゼーションで歪みがその瞬間に効果的かどうかを判断できる。
無料で書き始めるこのクリップのプロンプト
これはページ上部のクリップをレンダリングした、そのままのプロンプトだ。カメラと光の記述は残し、主体と場所だけを変えればいい。
Fisheye lens shot, 8mm focal length, inside a Moroccan riad courtyard with tiled arches and a central fountain. The camera is handheld, held low and close to a middle-aged woman in a caftan spinning slowly near the fountain, her face swelling toward the lens as the surrounding archways and tiled walls bow outward into a circular distortion. The horizon curves visibly at the frame edges while the center stays sharp, warm afternoon light bouncing off the water. The camera stays static in position while she rotates, the bulge and curvature constant throughout the four seconds. No text.
よくある間違い
- 01
被写体から離れすぎる
フィッシュアイを遠くから使うと、単に端が歪んだ広角レンズにしか見えない。効果は近接から生まれるため、レンズを被写体に近づけること。
- 02
理由なく使う
キャラクターの知覚に変化がなければ、歪みはただの小手先の演出に見える。フィッシュアイショットは必ず精神状態か、物語上の装置に結びつけること。
- 03
クルーがフレームに入り込む
画角はほぼ180度に達する。照明、スタンド、オペレーターの影が映り込みやすい。テイクごとにフレームの端を確認して歩くこと。





