グリッチエフェクト映像そのものが壊れるとき
グリッチエフェクトは、コマ落ち、ブロックノイズ、色分裂、映像の裂け目、スタティックノイズによって、意図的に画像を壊す手法だ。観客はそれを信号の故障、あるいは現実そのものの故障として読み取り、誰かが台詞を言う前に何かがおかしいと感じ取る。
別名デジタルグリッチビデオグリッチ信号グリッチデータモッシュ
光学効果
スクリーン上で効く理由
グリッチが力を発揮するのは、メディアそのものが物語の一部になっている作品だ。ひび割れるシミュレーション、呪われたスクリーン、監視カメラの映像、ハッキングされたシステム、自分の身体や精神が不安定なキャラクター。それは改ざんされた記憶、世界間のジャンプ、パニック発作、AIが制御を失う瞬間を示すこともある。効果が生きるのは、クリーンな映像が何を意味するかを観客に先に教えている場合だ。その断絶が初めて情報を持つ。短く、稀にしか使わなければグリッチは手掛かりであり衝撃になる。常時使えば、それは世界全体が信用できないと告げるスタイルになる。
ショットリストの一行
- サイズ
- スクリーンまたは顔のクロースアップ、またはインサート
- アングル
- アイレベル、モニターに正対
- movement
- カメラは固定、崩れるのは画像そのもの
- レンズ
- 50mmまたは85mm
- 尺
- グリッチ1回あたり0.5秒から2秒
ポストで壊す余白を残してクリーンなテイクを撮っておくこと。参照用のスクリーン映像は別撮りし、編集技師が破損させるためのクリーンなフレームを用意する。
脚本
脚本上での書き方
グリッチは物語の中で、スクリーンや映像通話の中で起きるときに書くべきだ。そうすればキャラクターがそれを見て反応する、はっきりした出来事になる。表現は平易にする。画像が固まる、コマ落ちする、ブロック状に崩れる、というように。グリッチが映画全体の演出スタイルである場合は、監督と編集技師に任せるか、最初の一度だけ手掛かりを示す。破損の種類、持続時間、音響設計の詳細はショットリストとポスト工程のメモに書く。
INT. ワンルームマンション - ソウル - 午前3時
ハン・ジウ(19)、ノートパソコンの光の中でヘッドセットをつけ、釜山にいる祖母とビデオ通話している。
GRANDMOTHER
...それと、朝ごはん忘れちゃだめよ、ジウ。
画像が固まる。祖母の顔が緑と紫のブロックに分裂する。
フリーズが解けると、祖母は同じ椅子に座っているが、背景の部屋は空っぽで暗い。
ジウ、ヘッドセットを外す。
絵コンテ
絵コンテでの見せ方
1枚目にクリーンなフレームを描き、2枚目に同じフレーミングでブロックノイズ、縞、色チャンネルのずれで崩れた絵を描く。ハッチングや色分けで損傷が読み取れるようにする。パネルの間に雷マークか小さな波形記号を入れ、「GLITCH」とフレーム数の持続時間を書く。種類(フリーズ、ブロックノイズ、RGB分裂、映像の裂け目)と、それに合わせる音響キューをメモする。エフェクトの説得力の半分は音が担う。
参考作品
この技法が使われている作品
マトリックス (1999)
黒い猫が同じ動きで戸口を二度通り過ぎる。この小さな繰り返しが、シミュレーションが変更されたことを全員に警告する。
スパイダーマン:スパイダーバース (2018)
間違った宇宙に引き込まれたヒーローたちが点滅し、色付きのピクセルに分裂する。自分の身体が周囲の世界に合わなくなっている様子だ。
リング (2002)
呪いのビデオテープがスタティックノイズ、トラッキングラインの乱れ、ぼやけたフレームに崩れる。脅威が壊れた信号として部屋に漏れ出してくるように感じられる。
ScreenWeaver
ScreenWeaverで設定する
キャラクターがそれを見ている場合は、アクション行にグリッチを出来事として書けば、ScreenWeaverが自動でシーンをショットに分割する。絵コンテでは該当ショットを開き、スクリーンか顔にクローズなフレーミング、固定の動き、短い持続時間を設定し、破損の種類をショットノートに書く。キャラクターとロケーションはショット間で引き継がれるので、クリーンな版と破損した版が一致する。AIプレビジュアライゼーションで編集前にタイミングを判断すること。
無料で書き始めるこのクリップのプロンプト
これはページ上部のクリップをレンダリングした、そのままのプロンプトだ。カメラと光の記述は残し、主体と場所だけを変えればいい。
Glitch effect. Close-up of a young man's face in a neon-lit arcade; the image suddenly glitches: horizontal bands tear and shift sideways, RGB channels separate into red and cyan copies, blocky digital noise flickers over his face for a split second, then the image returns to normal and glitches again. Music video style. No text.
よくある間違い
- 01
壁紙代わりのグリッチ
見た目をおしゃれにするためだけに無作為なグリッチを加えると、観客は疲れ、効果が空虚になる。信号、精神、システムなど、それぞれの断絶を物語上の原因に結びつけ、短く保つこと。
- 02
無音のグリッチ
音の断絶を伴わない視覚的な崩れは、レンダリングエラーのように見えてしまう。音切れ、デジタルノイズ、音楽の急な停止と組み合わせ、観客に故障を感じさせること。
- 03
読み取れない損傷
全フレームを重い破損で覆うと、役者の演技も物語の情報も見えなくなる。崩れの下に、見分けられる顔や物を残しておくこと。観客は何が失われつつあるのかを知る必要がある。





