デサチュレート(彩度を落とした)ルック生気を抜き取られた世界
デサチュレートルックは、すべての色の強度を落とし、グレーやオリーブ、色褪せた茶色だけを残しながら、わずかに色相の痕跡を残す手法だ。観客は疲労と喪失、そしてエネルギーを使い果たした世界を感じ取る。
別名褪色グレード退色調低彩度グレード色抜きルック
色彩とフィルムルック
スクリーン上で効く理由
色は画面の生命であり、それを大部分抜き取ることは、何かが壊れていると観客に伝える行為だ。低彩度のパレットは、悲嘆、鬱、貧困、戦争、崩壊、そして過酷な旅の長い道中に適している。未来を使い古されたものに見せ、現在を行き詰まったものに見せる。物語の一本の筋を他と切り離し、観客がひと目でどこにいるか分かるようにする効果もある。絶望や疲弊が登場人物の足場であるとき、この手法は説得力を持つ。スカーフや炎、子どものおもちゃなど、わずかな色を一点だけ残しておけば、それが観客の縋る唯一のものになる。
ショットリストの一行
- サイズ
- ミディアムショット
- アングル
- アイレベル
- movement
- 固定
- レンズ
- 35mm
- 尺
- 5〜10秒
美術と衣装でまず色を抜いたパレット、グレー、オリーブ、埃っぽい茶色を作り込んでおく。そうすればグレーディングは彩度を少し落とすだけで済み、肌の色は人間らしさを保てる。
脚本
脚本上での書き方
グレーディングそのものは脚本には書かないが、それを動機づける世界観は書ける。灰色の空、冷たい部屋、擦り切れた服、あらゆるものに積もった埃、そして際立つ一点の鮮やかな色を描写する。読み手は色を失った世界を感じ、撮影監督はそこにパレットを読み取る。特定の物語の筋に固有のルックがある場合は、その場所と天候をページ上で一貫させることで手助けできる。彩度のレベルと参考画像はルックブックに記載する。
INT. ソ連時代のアパート - 冬の朝
ラジエーターがカチカチと音を立てている。窓の内側に霜。壁紙は薄い紅茶の色まで褪せている。
VYTAUTAS(70代)が上着を着てキッチンテーブルに座り、片方だけ手袋をしている。
息子のJONAS(40代)が黒パンの皿と赤スグリジャムの瓶を置く。この部屋で唯一の色だ。
ヴィタウタスはジャムを長い間見つめる。
VYTAUTAS
お前の母さんが作ったやつだ。最後の一瓶だよ。
絵コンテ
絵コンテでの見せ方
パネルはグレーのマーカーで塗り、広い面には薄い色相の水彩だけを乗せる。肌は他より少し暖色寄りに残し、顔に生気を保たせる。シーンに一点だけ彩度の高い小道具がある場合は、それをはっきり塗って丸で囲み、注釈を添える。パネルの下に目標彩度(例えば40パーセント)と、そのルックが適用されるシーンや物語の筋を書き添える。
参考作品
この技法が使われている作品
トゥモロー・ワールド (2006)
ほぼ一貫してオリーブとグレーのパレットを保ち、近未来のイギリスを疲弊し、汚れ、希望のない場所として見せている。
ザ・ロード (2009)
荒廃した風景からほぼすべての色が取り除かれ、フラットなグレーと茶色だけが残る。それが父と息子の旅の絶望を映し出す。
トラフィック (2000)
ソダーバーグはオハイオの物語筋を冷たい青灰色に沈め、観客がそれを他の筋と常に見分けられるようにしている。
ScreenWeaver
ScreenWeaverで設定する
擦り切れて色を失った世界をアクション行に書き込めば、ScreenWeaverが脚本を自動的にショットへ分解する。各ショットを開き、フレーミング、アングル、движение(動き)、尺を設定し、目標レベルとともにデサチュレートの色指定を加える。人物、場所、重要な小道具はショットからショットへ引き継がれるため、唯一の色のある物はその位置を保ち、AIプレビジュアライゼーションでシーンがどれだけ色を失うべきかを判断できる。
無料で書き始めるこのクリップのプロンプト
これはページ上部のクリップをレンダリングした、そのままのプロンプトだ。カメラと光の記述は残し、主体と場所だけを変えればいい。
Desaturated look: a static locked-off shot inside a small flower shop, framed at eye level on a middle-aged woman arranging white and pale pink roses at a wooden counter. The entire image is drained of color, skin tones a muted beige, the flowers a faint gray-pink, green leaves reduced to pale olive, walls flat gray. Soft, even overcast light comes through a large front window, casting no strong color cast and few shadows. The woman's hands move slowly, trimming stems with scissors, while the camera holds perfectly still for the full four seconds. No text.
よくある間違い
- 01
肌が灰色になる
彩度を全体的に落とすと顔が病的に見える。病気や死そのものを描きたい場合を除いて、グレーディングでは肌のトーンを保護すること。
- 02
グレーディングだけに頼る
鮮やかなセットをポストで彩度を落とすと、荒涼というより泥じみて見える。美術と衣装の段階でくすんだ色を選び、グレーディングの負担を減らすこと。
- 03
変化がない
映画全体が同じ低彩度のままだと単調になる。希望の場面では彩度をわずかに上げ、喪失の場面ではさらに落とすなど、色を物語に沿わせること。





